お知らせ(2009年4月)

4月18日(土)晴天に恵まれる中、筑波宇宙センター特別公開が実施され、当日は1万8千人以上の方にご来場いただきました。
「かぐや」コーナーでは、手作りドームによる3D動画の上映会や、「かぐや」のデータをもとにつくられた凹凸月球儀、ティコクレーターの3次元ジオラマなどの展示、米サイエンス誌に掲載された科学成果を中心にしたパネルの展示などをおこないました。

3D動画は約1,600人もの方に見ていただくことができ、子供たちは飛び出す月の地形(「かぐや」の地形カメラのデータをもとに立体化)や、この夏公開予定の”「かぐや」3D Moon”のかわいい立体CGなどを見て楽しんでいただけたようです。
凹凸月球儀は、大人も子供も馴染みの薄い月の裏側が立体で表現されていて、表と裏の違いにびっくりするとともに、熱心に職員に質問していたようでした。
また、パネルの前では「かぐや」の研究者が来場者へ直接解説し、研究者自身もいろいろと勉強になったようです。

「かぐや」コーナーの様子1
「かぐや」コーナーの様子2
「かぐや」コーナーの様子3

「かぐや」主衛星は、6月中ごろにはミッションを完了し、月面に制御落下いたしますが、引き続きみなさまへ「かぐや」の情報・成果について本HPなどでお知らせしてまいりますので、今後も変わらぬご声援をお願いいたします。

また、今回職員たちが設計し、昼休みや就業外の時間をさいて作りあげました、段ボール製ドームの完成までを本HPで近日お知らせいたします。

SELENEプロジェクト広報担当

月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC) 開催レポート


小惑星(10880)「Kaguya」
撮影:国立天文台・石垣島天文台
日時:2009年4月18日 05時18分 (JST)
撮影データ:むりかぶし望遠鏡(口径105cm)、
     カセグレン焦点、3色同時撮像カメラ
フィルタ:I, R, g' バンド
露出時間:300秒×3
撮影:磯貝瑞希 氏 画像処理:福島英雄 氏
この度、日本のアマチュア天文家の発見した小惑星(10880)に月周回衛星「かぐや」にちなみ「kaguya(かぐや)」と命名されることが国際天文学連合(IAU)に正式承認されました。

この小惑星「kaguya(かぐや)」は、日本のアマチュア天文家である入間市児童センター(埼玉県)技術専門委員の佐藤直人さんが1996年11月6日に発見した小惑星で、以前、入間市児童センターで「かぐや」プロジェクトメンバーが講演を行ったことがきっかけとなり、佐藤さんのご厚意により2009年1月17日にIAUへ申請され、命名されたものです。

月周回衛星「かぐや」は平成21年6月ごろ、ミッションを終え月に制御落下しますが、この小惑星「Kaguya(かぐや)」は、今後も太陽系に存在し、周回を続けます。小惑星「Kaguya(かぐや)」は5月下旬に衝となり、地球から最も明るく見えます。

月周回衛星「かぐや」が周回する月とともに、小惑星「Kaguya(かぐや)」をぜひご覧ください。

末筆になりましたが、ご自分の発見された小惑星に「かぐや」の名前をつけることにご尽力をいただきました佐藤さんに、ここにその労に対し深甚の謝意を表します。


小惑星「Kaguya」の位置
出展:NASA JPL “Small-Body Database Browser"


すでにお伝えしたとおり、月周回衛星「かぐや」を用いた月探査・科学研究に対する理解増進活動が、平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(理解増進部門)を受賞させていただきました。JAXAにおける科学技術賞の受賞は、FY19年度の「はやぶさ」科学技術省(研究部門)に続き、2度目のこととなりました。

観測機器チーム、関連企業、プロジェクトチームが一体となって「かぐや」の開発・運用を実施し、「かぐや」が取得した美しく鮮明な映像・画像を教育現場・科学館などに提供することにより、国民の月への関心の増加といった月探査および科学技術の普及啓発・理解増進、およびハイビジョンの地球映像により地球環境を守る啓蒙活動に大きく寄与したことを高く評価していただいたものと思います。

平成21年4月14日(火曜日)12時から、虎ノ門パストラル新館1階「鳳凰の間」で塩谷文部科学大臣のもと実施された表彰式には、滝澤前プロマネ、佐々木プロマネ、加藤サイエンスマネージャ、高橋前サブマネおよび祖父江主任開発員がSELENEプロジェクトとして参加させていただきました。

6月までと運用期間の残りは少なくなってきましたが、今後も「かぐや」をよろしくお願いいたします。

SELENEプロジェクト広報担当

授賞式の様子賞状盾


文部科学省サイト内:「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定について」
月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC):「かぐや」プロジェクトチーム「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」受賞



米国建国200周年の1976年に、桜の苗木千本が日本政府からシアトル市に寄贈されたことに端を発し、以降、毎年春に開催されているシアトル桜祭り・日本文化祭。
34回目となる今年は4/17から4/19までの3日間行われ、4/19(日)13時(現地時間)からは、『「月周回衛星’かぐや’」から見た月と地球』と題し、SELENEプロジェクトメンバーによる講演が行われます。

在シアトル日本国総領事館:http://www.seattle.us.emb-japan.go.jp/japanese/index_j.htm


筑波宇宙センターでは平成21年度科学技術週間特別公開を4月18日(土)10:00~16:00(受付15:30まで)実施します。
「かぐや」コーナーでは、最新の観測成果パネル展や、「かぐや」の観測データでつくった凹凸月球儀など、「かぐや」で得られた詳細かつ、新たな月の姿がご覧いただけます。

また、今回は今年の夏ごろに全国の科学館やプラネタリウムなどで公開予定の「かぐや」オリジナルの3D動画である"3D MOON"の予告篇を、職員などが段ボールで作りあげた全天周ドームで上映いたします。3Dメガネをかけて飛び出すような迫力のある動画をお楽しみください。
3D動画をご鑑賞いただけます方は整理券が必要となりますので下記をご参照ください。

「かぐや」で月のアドベンチャー  手作りドームでかぐやの3D動画上映会

上映時間: 10:00~12:30、 13:00~16:00
整理券配布時間: 10:00~  先着400名 / 12:30~  先着400名
整理券配布場所: 「かぐや」コーナー(総合開発推進棟[C-1]ロビー)にて配布いたします。
*ご覧いただけました小学生6年生までのお子様には記念品をご用意いたしてお ります。

「仲良し3人のおともだちが月へのあこがれをもっていました。
 ある日、3人は月からやってきたウサギに導かれて 「かぐや」といっしょになんと月にいくことに・・・・」

3D moon ポスター


4月20日から23日まで米国ラスベガスで開催されるNAB(National Association of Broadcasters:全米放送事業者連盟)展示会において、「かぐや」からの3Dハイビジョン映像が、世界で初めて公開されます。
これは、NHK(日本放送協会)が次世代のテレビとして研究開発を進めているスーパーハイビジョン(SHV)などが、NABから、「Technology Innovation Award (テクノロジ・イノベーション・アワード)」を受賞することとなり、その展示会期間中、会場にて公開されるものです。

NHK:「NAB Technology Innovation Award」を受賞
NAB Show News Releases:TECHNOLOGY INNOVATION AWARDS DEBUT AT 2009 NAB SHOW



このたび、SELENEプロジェクトは、 ”月周回衛星かぐやを用いた月探査・科学研究に対する理解増進” に関して、青少年をはじめ広く国民の科学技術に対する関心及び、理解の増進等に寄与したことが評価され、文部科学大臣科学技術賞(理解増進部門)を受賞させていただきました。

今後もますます、「かぐや」の情報をホームページなどを通じてご提供させていただきますので、一層のご指導・ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

SELENEプロジェクト広報担当

文部科学省サイト内:「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定について」
月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC):「かぐや」プロジェクトチーム「平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」受賞